とある作曲家の日常

作曲家・ピアニストをしている私の日々の生活を綴ります♪

最大公約数

 吹奏楽は好きなので、5年に1回くらい(オリンピックより間隔長いな笑)、課題曲をチェックすることがある(例の昨年の問題作は聴いて&見ていない)。

 でいつも思うことは、「あたりさわりのない曲が多いなぁ」ということである(特にマーチ)。

 「吹奏楽書法に間違いがないこと」「(ある程度)音響としてしっかり鳴ること」が条件として満たされれば、アイデアの新鮮さとかは二の次なのかな、と思ったことがあるが、いや、「アイデアの新鮮さ」とそれらを両立できる曲が応募曲に無かった、ということが真相なんだろうと推測する。

 親しみやすさや難易度や「広く好かれること」を考え、最大公約数に近いところまで行ってしまうと、既存作品に似たものになる可能性が高くなるのは当然のことで、(以下も推測)昨年辞退された方も、書き上げた時点で自分の作品についてそのようなことを無意識に感じていたはず。それで受賞して慌てて見直したら・・ということではないだろうか。

 課題曲って、全国の団体がコンクールのために必死に取り組むわけだから、やっぱり面白いと感じる部分や、「おっ!」と思うフレーズや和声や、興奮するような要素が無いと、練習続けるのは大変だよね~、と思う今日この頃。